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産後がはじまった

こどもがうまれたらそれはもう産後

WMにこそ、つげ義春が必要だ

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近頃活字を追う気力がなく、しかしタラレバ娘みたいな最近の漫画を読んでもなんとなく辛くなるばかりなので、赤子を寝かしつけた後につげ義春とかを読み返してる。

先日もちくま文庫の「つげ義春コレクション」中にある「別離」*1をパラパラと眺めていたら、冒頭に登場する主人公の兄嫁が生活に疲弊しきってて、お前は俺かとまじで爆笑した。

製本工場に勤めて残業までしているのに暮らしていけず、結局家でも夫婦で内職を余儀なくされている、そのちゃぶ台の横で赤子がスコスコ寝てるこの現実感! こんなシーンがあるなんて、完全に忘れていた。つげ作品の一コマ一コマには、取り繕うことのない圧倒的な「生活」が描きこまれていて、幼い子を持つ大変さやそれでも生活は続いていくのだという感覚がそこかしこににじみ出ており、その絶望の果てにきらりと見える希望のようななにものかに、なんだか笑ってしまう。

子が生まれる前は、終盤で描かれる主人公の性に対する滑稽さばかりにばかり目が向いてしまったのだけれど、こうしてこのコマの可笑しみに気づけたのだから、子どもを産むのも悪くないなーと思えるから不思議だ。

そんなわけで(どんなわけだ)、本ブログのプロフィールアイコンをこの兄嫁の画像に変えたのだが、縦横比が違うのか、なんだかいがんでしまっている…。誰か直し方を教えて欲しい。

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*1:1987年に発表されたつげ氏の現在における最新作かつ代表作で、本作発表後30年近くにわたって、つげ氏は漫画作品を発表していない。新潮文庫の『義男の青春・別離』などにも所収されています