産後がはじまった

こどもがうまれたらそれはもう産後

豊島産婦人科はとても良かったよ

いまさらなのですが、私は西荻窪にある豊島産婦人科(「としま」じゃなくて「とよしま」と読みます)という小さな産院で出産しました。当時住んでいたアパートから一番近かったという理由だけで選んだのですが、結果としてとても良かったです。と言いつつこの産院の素晴らしさは助産婦さんにあると言っても過言ではなく、実際に産気づくまではその良さが分からなかったので、口コミ評判検索者用にメモを。

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▼先生は寡黙

西荻窪で三代続く由緒正しい産婦人科一家らしく、助っ人先生が土曜日に来てくれる以外は、三代目の若先生(つっても40歳ぐらい?)が診て下さいます。とにかく寡黙な先生なのでこちらから質問しないと、「はい問題ありません、次は◯日後に来て下さい」て感じで診察がマッハで終わります。食事とか体重とかについてうるさいこと言われない代わりに、3DエコーとかDVD保存とかのオシャレなサービスもないので、そういうのを求める人はよそに行った方が良い気がします。原則として必要最低限のことしか教えてくれないので、妊娠超初期に二回連続で心拍が確認出来ず「まあまた来て下さい」しか言われなかった時には、すわ初期流産かと気を揉みまくりましたが、翌週行ったら無事確認できました(病院に行ったのが早すぎたらしい)。二代目のおじいちゃん先生の時には性別を教えてくれなかったりしたそうですが、今は普通に教えてくれます。

▼基本的に超混んでる

健診予約という制度がないので、早めに行って順番待ちするしかないのですが、基本的にいつも混んでます。私が出産した時(2015年1月)は診察開始が9時からでしたが、最初何も知らずに9時半ぐらいに行ったところ、すでに15人ぐらいが待っていて2時間以上待たされました…。なので会社が休めない時には、8時30分に待合室に入るドアが空くので、20分頃から寒空の下並んで早い順番をゲットしていました。ただみんな考えることは一緒らしく、連休明けに8時25分に行ったところ既に5人の妊婦が寒空の下並んでいたりしました。 ※いまHPを見たら診察開始が8時45分からになっていたので、今どうなっているかは不明です。

助産婦さんが超頼れる

上記のような感じで、なんか先生は寡黙だし予約は取れないしいつ行っても混んでるし、この産院で良かったのかな??と思ったこともありましたが、いざ産気づいてみたら、助産婦さん(いまは助産士さんと言うんでしょうか)がむちゃくちゃしっかりしてて、何の不安もなかったです。私は予定日を過ぎて7日目に出産したのですが、6日目の昼に弱い陣痛と共にネバネバドロっとしたチョコレートっぽい血が大量に出たんですね。なんじゃこりゃと不安になって、電話して助産婦さんに診てもらうことになったんですが、特に異常はなく単にお産が順調に進んでいるだけだったみたいで、まだどうぞ〜と帰されました。気が早くてスミマセン、と謝ったら、「自分の体の声を聞くことが出来るのは自分だけですから。ちょっとおかしいなと思ったら、遠慮なく言っていただいていいんですよ。陣痛が◯分間隔ぐらいになったらまた連絡して下さいね」みたいなことを言っていただけて、すごく気が楽になりました。

そしてその日の深夜に本格的な陣痛がはじまり、病院についたのが午前1時頃だったのですが、ほかに入院中の人があまりいなかったせいもあって、よつんばいになって獣のように咆哮する私の背中を助産婦さんが優しく撫でてくれ、たいへんありがたかったです(夫は隣でじーっとしていました)。お産の進みはけっこう早くて、朝5時頃には赤子を助産婦さんが取り上げてくれたんですが、順調すぎたのか、先生が到着したのは赤子が出て来た後でした(電話で呼ぶのがギリギリすぎたっぽい…)。ちょっと寝ぼけてるんじゃないかぐらいでやってきた先生は、会陰切開する暇もなく裂けた私の性器を、ちくちく縫ってくれました。もう先生には足を向けて寝れません。特にトラブルがない場合、予定日を一週間過ぎるまでは促進剤なども打たない方針のようですし、全体的に妊婦の「産もうとする力」に任せる雰囲気でした

▼完全母子同室はつらいが楽しい

そんなこんなで子どもが産まれると、病室で赤子と二人、退院までの日を過ごすことになります。部屋は全て個室で、むちゃくちゃ綺麗です。とにかく泣いたらオムツ替えて授乳する、の繰り返しなのですが、人目のある授乳室などに移動せず全て個室内でできるので、退院後の生活の予行練習にもなって、とても良かったです。出産の翌日から完全母子同室というのは体力的にしんどいものがあるのですが、ぜんぜん寝れなくて死にそうな顔をしていたら、気をきかせた助産婦さんが「赤ちゃん見ておくからちょっと寝なよ!」と赤ちゃんを連れていってくれて、数時間寝ることができました(ほんとありがたかったです…)。部屋でおっぱいをあげていると、助産婦さんがどこからか沸いてきて、マンツーマンで授乳指導をしてくれます。張ってガチガチになった胸をマッサージしてくれたり、母乳に良いというごぼうの種をくれたり、始終アットホームな雰囲気で、これぞ女の園!という感じです。あの寡黙な先生のいる診察室の奥に、こんな和やかな空間が広がっているとは、全く想像していませんでした。

ちなみに産後5日入院して、分娩・入院費は計52万4000円でした。出産一時金42万を抜けば10万ちょっとなので、個室にしてはけっこう安いです(上のお子さんも一緒に泊まれる特別和室を選ぶともう少し高くなるみたいですが)。

助産婦さんがとてもいい

日勤・夜勤あわせて、多数の助産婦さんがいらっしゃるんですが、みんな明るく、優しく、嫌な感じの人が一人もいなかった。若い方からベテラン風の方まで、いろんなタイプの人がいるんですが、自分の仕事に誇りを持っているのが分かって、彼女たちに任せておけば間違いない、という全幅の信頼を寄せても大丈夫感がすごい。入院中の5日間、毎日楽しかったです。まあ私の場合、特にトラブルもなかったからそう言えるんでしょうが…。先生も忙しい合間を縫ってたまに様子を見に来てくれるんですが、「どうですか?あ、大丈夫?」ぐらいで、マジ空気でした。

▼期待したほどナチュラル系じゃない、が…

昔はフリースタイル水中出産もやっていたほどの自然派産院で、入院中は肉や魚を使わないマクロビ食!母乳育児超推奨!とあって、似非科学のゴリ押しがあったらどうしよう…!と、内心かなり期待していたのですが、とりたて面白いエピソードもなく、いたって普通の入院生活でした。ネット上の口コミを見るかぎり、昔はホメオパシーを取り入れていたっぽいのですが、当然のことながらk2シロップも普通に処方されましたし、ホメオパシーという単語は一度も聞きませんでした。マクロビ食はおいしいんだけど正直物足りなかったのでチョコとかお菓子食べてたけど、特になにも言われなかったし。

ただ寝ている赤子の頭の横でケータイをいじっていたら「頭に近付けすぎると電磁波があまり良くないかも…」とやんわり注意されたり、子宮委員長はるさんと仲良しらしいスピリチュアル系ブロガーさんが作ったぬか袋を院内で売っていたり、それらしい雰囲気がちょいちょい見え隠れはしていました。でも、普通にしていたら気にならないレベルです。

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という感じで、楽しい入院生活でした。毎日悪夢を見てつらかったけど(細切れ睡眠で熟睡できないから)、いま思い起こすと、それも含めて毎日が合宿みたいで楽しかったなー